街歩きの旅

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2006年02月号
気仙沼のイラスト

茨城県:気仙沼

フカヒレの町、気仙沼。

 中華料理の高級食材といえば、「フカヒレ」が有名です。このフカヒレの原料であるサメの水揚げ日本一が気仙沼港。港にやってくる新鮮なサメには、ヨシキリザメやモウガザメなど、いろいろ種類があります。  気仙沼では、フカヒレを使った『フカヒレ鮨』や『フカヒレラーメン』など様々な料理がありました。また、フカヒレに多く含まれるコラーゲンは美肌づくりや関節の老化を防ぐ効果があるとして注目されています。
 そして、今回お訪ねしたのは、料理人が認めるフカヒレ加工の福寿水産さん。
 水揚げされたサメを製品にするまで、多くの製造過程を厳密な生産管理のもとにおこなっています。「フカヒレは、とても繊細な食材。加工過程での少しの違いが品質を大きく変化させます。」と語るのは社長の臼井さん。自然乾燥をするためにフカヒレを吊し、干している風景は、この季節の風物詩です。

 港にある海鮮市場「海の市」は、気仙沼を丸ごと味わえるオススメのスポット。新鮮な魚介類や加工食品を販売する店舗をはじめとした複合施設です。日本一の生産高を誇る「イカの塩辛」やサンマの薫製、カマボコ類など三陸海岸ならではの品々がありました。サメ革のベルトや財布も置いてありますよ。
 また、施設内にある「リアスシャークミュージアム」は、この港ならではの珍しいサメの博物館。サメのことならここで大体のことが分かります。
photo02.gif  気仙沼で特産のフカヒレ料理や豊富な魚介類を味わってみてはいかがでしょう。
photo03.gif 《福寿水産株式会社 ふかひれ加工販売:彩粋館 鮫匠》
宮城県気仙沼市魚町3-2-10
TEL.0226-22-0743




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2006年04月号
多治見のイラスト

岐阜県:多治見

東濃は、日本で一番焼き物が作られている街です。

 日本で焼き物の生産が一番多いのが、岐阜県の東濃。東濃は、多治見、瑞浪、土岐、笠原の地域を指します。焼き物は、平安時代から盛んだったようです。特に安土・桃山時代は、美濃古陶(黄瀬戸・瀬戸黒・志野・織部)と呼ばれ、素晴らしい陶芸が生まれ茶人にも愛されたようです。その中でも織部は、大名茶人の古田織部が、日本文化と南蛮文化を融合させて作ったといわれて有名です。

 今回お訪ねしたのは、窯元「陶芸ギャラリー縁」の和田和文さんと若手作家の「陶房一窯」の水野幸一さん。
 和田さんは、この東濃の伝統を育みながら独自な作風で有名です。「この街は、全体が陶器の仕事場。売り子さんがいて、器を売るというスタイルではありません。焼き物のかたわら、お客が来れば対応するといった感じです。不躾に思われるかもしれませんね。」と和田さん。真剣に作っている陶工本人が、対応してくれるので素朴な味わい深さがありました。
 一窯の水野さんは、精力的に東京などの都市で個展や展覧会などに出品している若手の有望株。ヨーロッパで修行をし、現在はここ美濃の伝統と西洋の文化の融合を試み、伝統の中に新しい可能性を見いだしています。
 また、街を歩くと「神言会多治見修道院」があります。この修道院は、日本三大修道院の一つといわれ、ドイツ人宣教師の手で昭和初期に建てられました。壮大なバロック風建築で、白壁と赤屋根のコントラストが美しく、とんがり帽子屋根が特徴です。
 街の皆さんが「焼き物に興味があるならまずこの東濃へ」と声にするほど多種多様の焼き物があり、文化も新旧が交差した趣深い街でした。
多治見の窯元写真
水野さん
「陶房一窯」
水野幸一さん





和田さん
「陶芸ギャラリー縁」
和田和文さん



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2006年06月号
黒羽のイラスト

栃木県  黒 羽

鮎釣りと芭蕉の里、黒羽

黒羽は、那珂川名物鮎釣りと
松尾芭蕉が奥の細道の旅の中で、
最も長く逗留した街です。

 栃木県黒羽町は現在、市町村合併により大田原市になりましたが、歴史ある「黒羽」という地名は、未だに使われ続けています。
 黒羽を流れる那珂川は「東の那珂川、西の四万十川」と言われるほど自然豊かな川で、全国的に知られる鮎釣りの名所。6月1日より解禁になる鮎釣りは、毎年大勢の釣人で賑わいます。
 今回お訪ねしたのは、那珂川のせせらぎが目の前に広がる、創業130年の老舗ホテル『ホテル花月』さん。ここでは、鮎釣りを楽しまれる釣人専用の手頃な価格「太公望料金」の設定もおこなっています。また、ホテル内のグリル「石心亭」では6月から天然鮎の鮎づくし料理が堪能でき、釣りをしない方でも食事を楽しめます。
 ご家族やお子様連れの方には、上流にある「観光やな」がおすすめ。やなにうち上げられた鮎は、持ち帰ることはできませんが、手づかみで捕まえられ、子どもたちに人気です。
 また黒羽は、松尾芭蕉が奥の細道の旅の中、最も長い14日間逗留したことで知られています。街の中には、芭蕉と曽良が詠んだ句碑が全部で10句立てられており、一つひとつ句碑を巡ってみるのも趣があります。6月下旬〜7月上旬は、あじさいの名所として黒羽城址公園に多くの人々が訪れます。
 街の中心部から北東へ車で30分ほど行くと、芭蕉が10句目を詠んだ雲巌寺があり、春の新緑・秋の紅葉・冬の雪景色と見事な景観がひろがります。  黒羽の歴史にふれてみてはいかがでしょうか。
雲巌寺 栃木県大田原市黒羽向町2 (旧)那須郡黒羽町
TEL :0287-54-1105 FAX :0287-54-2238
お得なゴルフパックもご用意しています。
花月URL:http://www.kagetsu.jp/

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2006年08月号
塩原温泉のイラスト

栃木県  塩原温泉

千二百年を迎えた塩原温泉

塩原温泉は、今年開湯千二百年。
大同元年(八百六年)に開かれ、
多彩な泉質で親しまれ
豊富な湯量に恵まれています。

 全国でも豊富な湯量で有名な塩原温泉。谷崎潤一郎や国木田独歩などの文豪が愛した情緒と歴史ある風光明媚な温泉です。今年は、開湯千二百年を迎え、町を挙げてのイベントがあり、新しい施設も開設されます。
 その中でも今年八月にオープンする「湯っ歩の里」は、日本最大級の全長六十メートルにも及ぶ足湯を体験できます。歩きながら足つぼを刺激する温泉療法と豊かな自然を満喫できる施設です。歴史豊かな温泉の街にありながら、これまでにない新しい癒しの温泉体験ができます。
 今回、塩原温泉でお訪ねしたのは、今年四月にオープンしたばかりの箒川渓流沿いの七つ岩吊り橋脇にある『彩つむぎ』。エントランスから館内に入ると、ゆったりとした空間に落ち着いた大テーブルがあり、全面には箒川を挟んで天狗岩を眺める絶景のパノラマが広がっています。
 客室は、和室・洋室とあり、各々日本の伝統色で色分けしてあり細やかな気遣いがされています。特に、洋室では、車いすでも利用できるようにバリアフリー設計になっています。川の畔で大自然を眺めながらの温泉堪能は、申し分のない旅館でした。
 この塩原温泉は、豊富な湯量や多彩な泉質で楽しむのも良し、春の新緑、秋の紅葉を満喫するのも素敵です。またこの温泉を中心に日光や那須などに観光に行くにも便利な場所です。
塩原温泉
塩原温泉
栃木県那須塩原市塩原265
TEL.0287-31-1150 FAX.0287-32-2227
塩原温泉URL:http://www.ayatsumugi.com




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2006年10月号
加茂水族館

山形県 加茂水族館

クラゲ世界一のクラネタリウム

クラゲの飼育展示種類世界一の加茂水族館や
映画『蝉しぐれ』の撮影場所など、みどころ満載の庄内

 山形県庄内地方に県内唯一の水族館である「加茂水族館」があります。この水族館、ありきたりな田舎の水族館ではありません。なんとクラゲ飼育展示種類世界一の水族館として多くの観光客に人気を博してます。実際、この水族館目当てに遠くから足を運ぶ方もいるのだとか。
 加茂水族館でクラゲの展示が行われたのが1999年頃。その展示がなかなかの好評で、その後飼育数、展示数を増やし2000年には日本一に。
 「クラネタリウム」として専用展示室を設けた後、2005年には、ついに世界一となったのです。このユニークなクラゲたちの展示に加え、村上館長のアイデアで、越前クラゲを用いたクラゲアイスを開発。冷たいアイスにコリコリとしたクラゲの食感が不思議で美味しい。その後、続々とくらげ入りのお菓子を販売し、現在では館内のクラゲレストランにてクラゲ定食という珍しいクラゲづくしの料理も味わえます。
 加茂水族館から少し足をのばし、羽黒町へ行くと映画『蝉しぐれ』の舞台になったオープンセットと資料館があります。オープンセットは侍の時代にタイムスリップしたかのような情緒があり、細部まで作り込まれ、すばらしい出来栄えです。資料館は、オープンセットからは離れた場所にあり、映画の魅力を存分に味わえます。
 庄内はみどころ満載でした。
加茂水族館

加茂水族館 加茂水族館
山形県鶴岡市今泉字大久保656番地
開館時間:8:30〜17:00
夏休み期間(7月20日〜8月20日)18:00まで
年中無休
入場料:大人800円、小中生400円、
幼児150円 団体(20名以上)大人600円、
小中生300円、幼児100円 
身障者料金400円(小人200円)
TEL.0235-33-3036
加茂水族館 http://www.shonai.ne.jp/kamo/
蝉しぐれオープンセット 蝉しぐれオープンセット
山形県鶴岡市羽黒町松ヶ岡
※現在のオープンセットは移築されます。
 お問合せは庄内映画村株式会社
TEL.0235-62-2080
蝉しぐれ資料館
山形県鶴岡市羽黒町荒川字前田元89
入場料:大人300円、中高生200円、小学生以下無料
開館時間:9:00〜17:00
TEL.0235-62-2111




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2006年12月号
吹上浜

鹿児島県 吹上浜

長い長い砂浜はウミガメの故郷

全長四十七キロの日本一長い砂丘。
自然豊かなこの海は、ウミガメの産卵でも有名。

 九州南端、薩摩半島の西に位置する吹上浜は、日本三大砂丘の一つで、その他には、鳥取砂丘・遠州灘砂丘があります。この砂丘は、日本一の長さを誇り、南北に全長約四十七キロ、幅も三キロと歩くには一日がかりの砂浜です。暖流の東シナ海が作り出した、広大で自然豊かな砂丘です。
 吹上浜の松原は、全国白砂青松百選にも指定されるほどの美しさで、延々と続きます。その中には、レジャー施設も多くあり、観光地としても有名。貝掘り、海釣り、キャンプなどと数日楽しんでも飽きません。
 とくにウミガメの産卵は有名で、年間延べ三百頭が上陸し産卵していく、まさに自然の宝庫。南国の暖かな気候にはぐくまれてウミガメは成長していくのでしょう。

 今回は、この吹上浜の横に位置する吹上町永吉の山神の郷公園で「山神の響炎」という祭を取材しました。約1万本のたいまつの幻想的な明かりが村をともすなか、野外ステージで他県からも集まった和太鼓演奏などが繰り広げられました。
 山神の郷公園周辺やそばを流れる永吉川や周辺の田んぼに、空き缶を再利用して手作りしたたいまつがずらりと並び幻想的で美しい風景が浮かび上がりました。

山神の響炎全体風景

地元青松太鼓のスタッフや実行委員の人々が約一万個の空き缶を利用してたいまつを作りました。今年は、「環境にも優しい松明を」というフレーズで昭和シェル石油株式会社のエコ灯油が、採用されれました。
エコ灯油は、天然ガスから作られた全く新しい灯油。臭いも従来の灯油からするとほとんど無く、不純物がないので、ススも発生せず、大変喜ばれたようです。
エコ灯油山神の響炎http://www.shell-ecotoyu.jp/
山神の響炎

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